自然は惜しみなく、マジカルな風景を私たちに見せてくれます。たまにマジカル過ぎて「怪奇現象だ!」とか「不吉な空だ!」と、慌てている方のSNS投稿など見かけた事がありませんか!?
私にも不思議で神秘的な空との出会いがありました。どうしてその現象が起こったのか?も解明したので、写真とともにシェアさせてください。
一瞬で現れた摩訶不思議な空模様
自然はほんの少しの間に、感動的なドラマを見せてくれます。たった10分とか15分の間に、刻々とドラマチックな変化が出現します。
8/16(金)の夕刻、その様子を海岸から撮影していたのですが、とても不思議な現象に遭遇しました!!(3枚目と4枚目です)
まずこちら↓の写真は、まだ陽が落ちる前です。波打ち際をよせてはかえす水に反射した夕日が、豪華なオレンジ色にキラキラ輝いていました。
そして2枚目のこちら↓は、陽が落ちてゆく様子です。
真夏の日暮れ時は、一瞬あたりがピンク色に染まります。とってもロマンチックな一瞬です。
このピンク色の世界は、ほんとにすぐ終わっちゃいます。
で、ここまではごく普通の美しい夏の夕暮れでした。
上の写真↑の太陽の左下あたりに、突起物のようなものが写っています。
わかりますか?
これ、実際に肉眼で見ると雲よりもっと濃い色で、まるで“物体”みたいに見えていました。
「ピンクきれいだな〜」なんて眺めていたら、突然、この黒い突起のあたりから、何かが放射される形で空にへんなものが現れました!!
それがこの↓写真です!!
それは、ほんとに一瞬の出来事でした。
陽が落ちて、一瞬にして、これが空に出現してきたのです。びっくりしました。
気象協会にでも問い合わせてみようかしら?と思ったけど、とりあえずはいったい何の現象なのか、物知りで自然現象に詳しい私の先生、プロの写真家である師匠に聞いてみようと思い会いに行ったら、なんと先生も他県から同じものを見ていて、先に向こうからその話題を振ってきたのです。
同じ怪奇現象を別の県から見ていた人の話
いつも多忙な師匠は、昨日は富士河口へ「湖灯篭流し」の様子を撮影しに行っていたそうです。
美しい灯籠が流れてゆく様子を話してくれました。
そして、「そうそう、その時すごい不思議なことがあってさ〜!」と、話しはじめました。
山梨観光協会のイベントである灯籠流しですが、主催企業の1つが、ある宗教団体だったそうです。
日も落ちてきたところで、本格的に灯籠流しを撮っていたら、その宗教団体の人が懸命に撮影する師匠に声をかけてきたそうです。
「これから、スゴいことが起りますから!待っててください!」と。
「 ”え?これからって、もう陽が落ちちゃったのに?何かな?”って思ってたら、いきなり空にビヨーンと何かが現れてさ!」と、師匠が興奮気味に言いました。
そこまで聞いて、私はすかさず「先生!私も見たと思います!コレです!」と写真を差し出しました。
それを見た師匠は「そう、そう、これ!これ!」と。
師匠と、同じ瞬間に同じ現象を見ていたのです。そして、「おそらく何かの自然現象だと思う」とのことでした。
しかし不思議なのが、その宗教団体の人がこの現象が起ることを明確に予知していたこと。「これからスゴいことが起こりますよ!待っててください!」と言っていたことです。
たまにこういう現象が起きることを知っていたのかしら?それにしても、長年、いろいろなところから自然を撮影している師匠だって見たことがない現象だ、と言っておられました。もちろん私も初めての体験でした。
機会があったら気象庁に聞いてみようと思っています。とりあえずは、皆様にその時の様子をシェアーします!!
これら写真の風景は、ほんの15分くらいの間に起ったこと。自然の見せるドラマって、ほんとにスゴくて素敵ですね。
何かわかったら,報告しますね〜
(後日談)
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怪奇現象ではなく、薄明光線だった
先月8/16、夏の夕暮れに大空に出現した珍しい光景。この現象について解明されたので追記します。
この事をブログでご報告しようと思っていた矢先に、うっすらとですが、また同じような空の現象に遭遇しました!
カメラを持っていなかったことが悔やまれます!iPhoneで撮りました。
まるで光のパステル画のような、オーロラのような、虹色じゃない虹みたいな、本当に幻想的な一瞬でした。
光やカラーが、何層にも重なって織りなす様子を目の前にして、生きてることの素晴らしさを実感しました!
中央から左上に向かって、放射状に光が広がる様子がうっすら見えます。わかりますか!?
これは、薄明光線(はくめいこうせん)または光芒と呼ばれる現象なのだそうです。英語ではcrepuscular raysになります。
太陽が雲に隠れている時、雲の切れ間から光が漏れて、放射状に延びた現象です。
私が見たのは、太陽が水平線の近くにあったので、雲の頭頂から太陽の光が漏れて筋を作り『上』に延びている状態でした。
もし太陽の位置がもっと上にあった時にこの現象が起れば、空から光の柱が『下』へ向かって放射状に地上へ降り注いで見えます。(レンブラントの絵画でよく描かれている光の様子です)
この「薄明光線」が出るときの条件は限られています。
その条件とは...
🌥そのとき出ている雲に太陽光線をさえぎるくらいの “厚み” がある時。
🌥厚みがある上にさらに “切れ間” のある雲が発生している時。
🌥光が放射する経路全体にわたり目に見えない水滴が多数浮遊してる時。
🌥地上から見た太陽の角度が低くなる早朝の日の出や夕方の日没直前。
私が目撃したのは、夕日が沈む「西」の空に現れた薄明光線です。
もしも私がそのとき後ろを振り返って、太陽と正反対の方向である「東」の方角を見たとしたら、そこには「反薄明光線」という現象がみられた可能性もあるみたいなのです!
なんと「西」に落ちそうになってる太陽から放出した放射状の光「薄明光線」は、空をわたって太陽と正反対である「東」にのびてゆき、東の空にも幻想的な空の芸術を見せてくれることもあるのだそうです!
それが反対側にできるから「反薄明光線」。
頭の上を光の帯が反対側に向かってのびてできる現象は、とても神秘的でしょうね。(下に貼付けた動画では大空を渡る光がはっきり見れます)
昔の人は、水滴によってできるこの現象を 「太陽が水を汲んでいる」と思ったそうです。
そして「この現象が起って水が雨になるのだ」と信じられていたそうです。
この現象が空にあらわれる前は「すぐに雨が降りそうだな」と思うくらいに暗くなります。
厚い雲が見えていて、日没後はすぐに真っ暗になっちゃいそうな、そんな雰囲気なのです。
そんな雰囲気なのに、たまたま水平線近くに雲の切れ間があったために、光が差し、こんな現象が突然あらわれるのですよね。
だから不意をつかれて、余計に神秘的な感じがするのでしょう。
これを天使のはしごと呼ぶ人もいる様です。
来年の夏も、また見れたらいいな!
(その他の反薄明光線の写真。太陽と反対側にもこんな現象が!)