一型と二型糖尿病で改善のヒントを知りたい方、検査で糖尿病予備軍と言われてしまった方、血糖値が気になる方、そしてこれらの家族がいらっしゃる方、に読んでいただきたい記事です。
1型糖尿病なのに検査の数値がほぼ正常に
我が父は糖尿病もちなのですが、遺伝子をもって生まれる1型糖尿病(ひどい方)です。
先日会った時に、前回病院で受けた検査の結果を見せてもらいました。
なんと、血糖値もヘモグロビン値もものすごく下がっていて驚きました。
父は以前、血糖値をあまり気にしない生活をしてきました。しかし、だんだん糖尿病合併症の1つ「目のかすみ」がどんどん悪化してきたことが気になりはじめたようです。
好きな本が読めなくなったり、仕事の書類作成が大変になっきたので「目が良くなりたい」というモチベーションも手伝って、今年になって、ちゃんと血糖値を下げる決意をしたみたいです。
血糖値が高いままだと、白内症の手術も受けられません。それもあって、頑張ったと。
決意したら行動が素早いのが父のいいところ。私がずーっと前にすすめた食事療法を、密かに実行し始めたのだそうです。
私が父に渡していた本は、糖尿病専門医の牧野善二先生の著書『糖尿病はご飯よりステーキを食べなさい』です。
アメリカ式の糖尿病の治し方を教えてくれた本
日本のお医者様の中には、未だに糖尿病の人に対して「カロリーを抑えた食事をするように」とアドバイスをする人もいるそうです。
実際は、カロリーはあまり関係なく、一番気にすべき点は「炭水化物をカット」する事。これが糖尿病の問題解決の道しるべとなる、との研究論文も出ていて、現在では常識になりつつあります。
というか欧米ではそれが常識です。
お米、ラーメン、スパゲティー、パン、などをやめただけで血糖値がぐんと下がってしまうんですよね。
お肉なんかは、いっぱい食べたって大丈夫みたい。
逆にカロリー控えめにしようと思って昼にソバを食べたりしたら、血糖値が急上昇してしまいます。父もそうですし、本の中に出てくる患者さんたちもそのようなケースがありました。
ソバは炭水化物ですからね。最近の蕎麦にはたくさん小麦粉が混ざっています。
本によると、カレーライスが一番ドーンと血糖値上がる食事ということでした。これは、私自身の身体感覚でもそのように感じます。
お米をいっぱい食べちゃうメニューですからね。
食事療法は大変だというイメージがあって、なかなか「やる」と決断できない人が大勢いらっしゃいます。
実は、さほど難しくはありません。しかも美味しいものを食べられる食養生なのです。
カロリーを抑える必要はありません。気にすべきは、炭水化物と糖分のみです。
簡単なルールさえおさえていれば、さほど苦しい思いをせずとも、美味しいものを食べながら血糖値を下げられるのです。
糖尿病は静かな病。
痛くないし症状があまり出ないから、実感がない為に、何も対処をしない人が多いのでしょう。
けれども、怖いのは合併症の方です。
目が見えなくなったら大変です。腎臓がその機能をしなくなったら大変です。そして何といっても、何かあっても手術が受けられないのが致命的なリスクです。血糖値が高いと、手術創の治りが悪かったり、感染症にかかりやすくなるからです。
病院で先生にダメと言われた食養生
ちなみに父は以前、私があげた牧野先生の著書を病院に持って行って先生に見せたそうです。
「娘がすすめてくれたから、この食事療法やろうと思ってます」とドクターに話したら、速攻で却下されてしまったそうです。
「これは太ってる人にはいいかもしれないけど、痩せてる糖尿病の人には合わないから、やっちゃダメですよ」って。確かに、うちの父は1型なので痩せています。
このアメリカ式食養生を却下され、代わりに日本に昔からある古典的な糖尿病の人に推奨される食事法を教わって帰ってきました。
おなじみの「カロリー低め食」です。
やはり娘の私の勧めた療法より、父はドクターの意見を信じました。その日から父は、病院で言われた通りの「カロリー低め食」を実践したのです。
ですが...
何ヶ月たっても先生の指導や投薬で血糖値が下がらない。
目が悪くなったことをきっかけに、一度はドクターに却下された、私がすすめた牧野先生の本をもう一度手に取って、本に書いてある通りの食事をはじめた、というわけです。
結果はご想像の通り。
ただ単に炭水化物を抜いただけなのに!?お肉もりもり食べてるのに!?血糖値が正常になったのです!
すぐに結果が出ますから、信憑性を疑う余地もありません。
炭水化物抜きで糖尿病を治す食事
[食べたら⇨血糖値を計測する]
これを実践していけば、「何を食べたら数値が上がるのか」が一目瞭然です。
父の場合、一風変わった独自の指針により血糖値を調節していましたので、ご紹介します。
父が本気で血糖値の問題を解決しようと決意する前に、これを実践してなんとかやり過ごしていたと、教えてくれました。。
「足の指先のシビレ」を基準にしていたのです。こちらも糖尿病の合併症の1つです。
シビレと血糖値の値が比例している
父の持論によると(笑
「足の指先のシビレ」と「血糖値の値」は比例している
とのこと。一体どういうことでしょうか!?聞いたとき、なんかおかしなこと言ってるなーと思いましたが、どうやらこれは真実みたいです。
足の痺れの強弱を確認することで、血糖値が高い食事だったかどうか?を判断するのです。
しかし、すでに食事は食べてしまった後です。
そこで、足の痺れが強くなった時の食後は「多めに運動する」というルールを作ったそうです。
足の指先のシビレは糖尿病の症状の1つですが、血糖値が上ると足の指先のシビレが強くそして広範囲になるそうです。
逆に、足の指先のシビレが無い時は、血糖値は下がっている。シビレと血糖値の値が比例しているということですね。
シビレが出た時は、すぐにウォーキングなどの運動をすることで、体内の血糖値を調節していたのです。
そうするとシビレがおさまるからです。痺れがとまる=血糖値が下がってる、ということです。
父曰く、
血糖値が上がるような食事をすると、足のシビレがヒドくなるので、どの食事が糖尿病に良いか?悪いか?は、足のシビレを基準として観察したら、よくわかる。
まさに、自分の身体の声を聞きながら、それで判断をして、運動という治療を行い、ナチュラルに血糖値を調節していたということになりますね。
白米に異常なほどの執着がある戦後の人
牧野先生の本を参考にする前から、自分の身体を観察することで、血糖値を上げる食事と、上がらない食事を見分けていた父。
この話を聞くと、「きっとピカピカの健康体でしょうね」と思いますよね。
それが、そう簡単にはいかないのです。
なぜかというと「白米」が大好きすぎて、嗜好品のような存在になってしまっているからなんです。
昭和10年生まれですから、戦後の貧しいときに子供時代を生きた父。その頃は白米は超貴重食品、たまに手に入る米はほんの少し。おかゆにして増やして食べていたと。
だからその後、毎日のように白米を食べられるような時代になったことが、心底嬉しかったのです。
「白米を食べることを禁止される」ことは、父にとって戦後を彷彿させるように辛いこと。白米への思い入れが半端なくあり、精神的な要因が大きいでしょうね。
牧野先生が推奨するアメリカ式の糖尿病を治す食養生を始めて、すっかり血糖値もヘモグロビン値も改善された父ですが、「ほんのちょっとだけの白米」がどうしても手放せませんでした。
「お茶碗に八分目だけ」ということで、自分に許可を出していたのです。
以前は、2合お米を炊いて1人で全部食べていた頃もあったくらいに白米が好き。それに比べて茶碗に八分だけで我慢してきたこと、褒めてあげたいです。
ときおり「八分目ルール」を忘れてしまうこともあります。
すると、目が見えにくくなり、足の指先が痺れてくる。もちろん病院で血糖値が高くなったことを指摘され、薬を増やされそうになってしまう。
そうなったらまた反省して、白米を減らす、そして血糖値が正常になる、を繰り返しています。
シンプルに身体の声を聞けば健康へ向かえる
病院嫌いの父には困らせられることもありますが、父を見ていると思うことがあります。
いろいろと複雑にしているのは人間で、本来、人は皆シンプルに健康維持ができるもの、ではないかと。
薬を服用して副作用が出て、それを抑える薬を飲んでまた副作用が出て、それを抑える薬を飲んで...こういったパラドックスにハマっているご高齢者も沢山お見かけします。
・カラダに負担がかかるような食べ物を食べない
・運動をする、
・毎日を楽しむ
こんなシンプルなことで解決する健康問題はいっぱいありそうです!
皆さまの周りで糖尿病やその予備軍なのに「なんにもしてない」という方はいらっしゃいますか?
是非『糖尿病はご飯よりステーキを食べなさい』をおすすめしてあげてください。すぐに実践してくれなかったとしても、持ってるだけでいつか読んでくれる日が来るかもしれません。
1型糖尿病でも血糖値がぐんと下がる食事法についての本です。ステーキなど美味しいものを食べながらも、血糖値を下げられます!
身体にいいGI値が低い甘味について:
父はコーヒーに砂糖とミルクを入れるたちでしたので、植物性甘味である「ステビア」をいつもポケットに忍ばせてもらってました。一回分が小袋に入っているものでi herbで手に入れています。
これはステビアという植物の葉から抽出される甘味で、砂糖の200倍の甘みがあると言われています(人により感覚が違うでしょうが)。
安全な天然甘味料であり、虫歯菌にならない、カンジダ菌の増殖を防ぐ、などの効力が認められているもの。
なんと!カロリーはゼロ。GI値はゼロ。糖尿病の人やダイエットしたい人にとっては神です。
しかし、味にちょっとした特徴があって、繊細な料理や香りを楽しむ紅茶などには使いにくいです。コーヒーなど味の濃いものに使うのがおすすめ。
味が気にならない人はバンバン何にでも使ってください。
余談:
ある時、父と一緒にゴルフをしていたら、コンクリートの水路のようなところに足を踏み入れてしまい、父はスネに怪我を負いました。
すぐ起き上がって、「大丈夫や。あとで水で流しとくから、自然治癒力でそのうち治るから」と言って、さっさとゲームに戻りました。
スネからは骨が見えてましたけどっ。
「どんだけ自然派やねん!!」と、その時に居合わせた人達はびっくりしてしまいました。
でも、確かに何もせずに水で洗っただけの骨が見えてたスネは、すっきり元通りになっていましたね。
自然治癒力ってすごい!
ちょっとマネし難いレベルですが、父は自分自身が持っている自己治癒力をものすごく信頼しているようです。
いちばん信頼できる大きな力って、やおよろずの神々より、自分の中に潜む自己治癒力!ですね。
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