駅前のロータリの向こう側へ行こうとして、歩道橋を渡った。歩道橋を降りたあたりで、ビニール袋でカバーされた、手書きの張り紙が目にとまりました。
読んでみると、個人的なお手紙のようです。 こう書いてあります。
ホームレスの方へ、
目の手術はできましたが、目薬を当分点眼しなければ なりませんので、それが終わってから又食事を作ります。ご赦し下さい。
電話もメールもできなくて、こうして張り紙を公共の場に貼付けたのかな。
きっといつもお食事を作って運んであげていたのでしょうね。
私の実家は海の前なのですが、海岸の防風林の中には ホームレスの方が住んでいます。 テリトリーがあるのか?各海岸に一人って感じです。
みなさんもう何年間も住んでいるので、その間にいろいろな場面を見てきました。
ある人のところへは、たまに綺麗な身なりをした奥様が会いに来てました。奥様が「いつまでここにいるのか?」とホームレスの男性に聞いていたことがありました。何かの理由があって、ホームレス生活をしておられるのでしょうか。
また、ある人は身なりはボロボロだし、ゴミ箱から食べ物 を探しているの姿をよく見かけました。しかし彼は、常に散髪をしている様で、髪はいつも 清潔にカットされていたのです。
彼らはまるで「海岸に住むことを自ら選択していた」としか思えないような人達だったのです。
小さい頃から、そのような姿を目にしていたので、ホームレスの方の多くは自分自身で「この生き方を選択し生活してる」のかな?と、子供の頃思っていたのです。
海で暮らすこのような人々とは違い、駅前で寝泊まりしている人々は、きっと自ら選択したというわけではないのですよね。
このお手紙、とても気になったので一度通り過ぎてから ふたたび戻って、また読み直しました。
歩いてるだけで、生きてるだけで、 いろんな学びと出会うものですね。言葉ではうまく表現できないけれど、心が何かを感じていたようです。