健康に気遣う人の中で、「○○さえやっていればOK」という言葉を時々耳にします。
現代社会において、ありがちな考え方ですね。
「このサプリメントを毎日飲んでいれば心臓病にならない」とか、「この運動さえやっていれば、若さを保てる」とか、「これさえあれば!」的な考え。
これは明らかに、商業的なキャッチフレーズにのせられてしまった結果、染み付いてしまった考えでもあるし、現代人が「求めている」ことでもありますよね。
便利な世の中になってきましたから、ますます面倒くさがり屋さんが多くなってきているのでしょう。
特にアメリカ社会ではこの様な「これさえあれば大丈夫」といった、スペシャルな「何か」が存在するという幻想を抱く傾向にあり、多くの人がそれを探し求めている様です。
その「何か」を探し求めている人が多いからこそ、簡単に 商業的なキッチにのせられてしまうのではないでしょうか。
世の中は日々、変化しています。「絶対的な“何か”が存在する」は、幻想にすぎません。
それに「これさえあれば」という考え方を持っていると、危険を伴うこともありますので、注意が必要です。
サプリメントに混入されている化学薬品を日常的にとることも、もちろん危ないことですし、食品に含まれる添加物もおなじです。
では、自然な素材のものなら良いのか?というと、そうでもありません⤵︎
天然のものでも毎日繰り返さない方がベターでしょう。
例えば、天然の精油(エッセンシャルオイル)も然りです。
同じエッセンシャルオイルを使い続けた症例
2〜3年前に、乳房が膨らんでくる”女性化乳房”という症状がでてしまった男児達(10 歳、7 歳、4 歳)への研究の結果が、コロラド大学医学部の臨床准教授であるクリフォード・ブロック教授によって発表されたことが ありました。
調査の結果、この男児達に共通していたことは、3人とも母親が 毎日子供の皮膚にラベンダーやティツリーの精油が入った製品 をつけていた、ということでした。
そして、それらのラベンダー製品の使用を中止したところ、すぐに”女性化乳房”の症状が治ったということです。
米国環境衛生学研究所のケネス・コラチ博士、デレク・ヘンリー博士 によって、ラベンダーオイルやティーツリーオイルが、女性ホルモン に影響を与えるかどうか?の実験も試みられました。
その結果、これらのオイルが「エストロゲンの動きをまねて、アンドロゲンの働きを抑制する」ということが確認されました。
女性ホルモンと男性ホルモンの、両方に影響し互いに妨害させる ような混乱がおきるそうです。
現在は、エッセンシャルオイルは内分泌攪乱物質なのか? についての研究が進められている様です。
男児の母親達は、ラベンダーで子供の心を落ち着かせたり、ティーツリーの抗菌作用で風邪を予防する目的で、毎日精油を つかっていたのかもしれません。
[New England Journal of Medicine] Clifford A. Bloch, M.D.
毎日はダメよ、たとえ健康に良いものでもね
なんでも、やり過ぎは禁物ですね。
私は、ご希望されるクライアントさんに「毎日 服用しているサプリメントが身体に合っているか否か」のテストをする事があります。
何年もの間、毎日毎日服用し続けてきたものについては、身体が「やめてください」という反応を示す事が多々あります。過剰摂取になっていたということです。
特に”プロテイン”のサプリメントを取りすぎると身体はかなりキツい様です。
そんな私も、ある果物を食べ過ぎてアレルギーになった経験があります。
アメリカで学生だった頃、リンゴを3つ学校に持っていって いました。外食のランチはジャンクフードしかなかったので お腹が空いたらリンゴを食べていたのです。
計算すると、週に少なくとも18個は食べていたことになります。
ところが、しばらくすると「リンゴアレルギー」になって しまいました。(キネシオロジー的な生体フィードバック検査でわかった)。
2ヶ月くらい、完全にリンゴを食べることを止めて、その後は せいぜい週に2つまでに制限したところ、アレルギーが治りました。
「一家に一本!」と言われている万能精油「ラベンダー」や、医者いらず と言われる栄養豊富な「リンゴ」、それに必須栄養素である 「プロテイン(タンパク質)」だって、毎日毎日くりかえして 必要以上に体に入ってくれば、良いものであっても悪く作用してしまうということです。
いくら体に良いものでも、過剰摂取はやめた方がよさそうです。
『どのくらい体が必要としているか?』加減をみきわめ、 感知しながら、健康法を遂行していきたいですね。