大道ブログ

気持ちいい心でいたい私のWell-Being日誌

ロック音楽でインスリン分泌をコントロール!? 糖尿病予備軍なら音楽の力を借りよう


音楽は心を豊かにし、音楽で気分が変わります。地球上のあらゆる文化には音楽があります。もしも音楽がない世界があるとしたら、きっとモノクロでしょう。

この記事では、日常でも取り入れられる音楽をつかったセルフケアをご紹介します。

インシュリンの分泌に関係することなので、「糖尿病予備軍」の人だけでなく「ダイエット」にご興味のある方も、ぜひ読み進めてみてください。

「糖尿病とロック音楽が意外な関係を築いている」ということを発見した研究についてのお話です。

 

 

音楽が細胞に魔法をかける!?

 

音楽に耳を傾けた細胞が、インスリンを分泌する」、このことを発見したというバイオテクノロジー研究について、先日知りました。最初は「うぉ〜!」っとなり、やがて「だよね〜!」という安堵の気持ちがやってきました。

スイスのバーゼルにあるチューリッヒ工科大学バイオシステム科学・工学部のマーティン・フッセネガーが率いる研究者たちが、新しい刺激方法を開発。音楽を使って、細胞が数分以内にインスリンを放出するように仕向ける技術です。

この発見により、特定のロックやポップスの曲を流すことによって「デザイナー細胞内」でインスリン分泌を誘発する遺伝子スイッチの開発をすすめているそうです。

*音楽がレメディーになるという話題です⇨

omichikahori.hatenablog.com

 

どんな音楽が効果的なの?

 

 

中でも特に、インスリン産生細胞の動きに影響を与える曲が、ロックバンドQUEENの名曲『ウィ・ウィル・ロック・ユー』!

音楽という美しいアートが、私たちの体や心の健康にポジティブな影響を与えることは、太古の時代から人々が身をもって知っていること。でもそれが、科学的に証明されたのです。

細胞培養において、研究者らはまず、どの「周波数」と「音量レベル」が、イオンチャネルを最も強く活性化させるか!?を調べました。

この研究結果から、60デシベルの音量と50ヘルツの低音域が最も効果的であり、クイーンの『ウィ・ウィル・ロック・ユー』のような重低音がきいた音楽に最も強く反応することがわかったそうです。

 


🎸重低音が効いたロック音楽がインスリンの分泌を最も強く刺激する

🎸60デシベルの音量と50ヘルツの低音域が最も効果的



*クィーン関連記事⇨

omichikahori.hatenablog.com

 

細胞は音楽をどうやって感じ取るのか?

 

糖尿病は、体内でのインスリンの分泌が少なすぎるか、まったく分泌されない状態。そのため糖尿病患者は、注射やポンプによる外部からのインスリン供給に頼っています。

このような人々の生活を楽にしたいと考え、この研究所ではインスリンを体内で直接生産・投与する解決策を探しています。

細胞に音楽を感じさせるために、大腸菌由来の特別なタンパク質を使用します。それによって、インスリン産生細胞に音波を受け取る能力を持たせました。

 

この大腸菌由来のタンパク質は、音の刺激を受けるとイオンチャネルを開き、細胞内のインスリンを放出する仕組みになっています。

 

この技術が実用化されると、糖尿病患者は音楽を聴くことでインスリンの補給が可能となるかもしれません。まだ臨床応用には至っていませんので、期待しつつ続報を待ちましょう。

*糖尿病の数値が正常になった食事法です⇨

omichikahori.hatenablog.com

 

どんな曲調がいいのか?

 

細胞培養において、研究者らはまず、どの周波数と音量レベルがイオンチャネルを最も強く活性化させるか?について調べました。

先に述べた音域や周波数のことに加えて、わかったことは以下になります。これらを踏まえて、セルフケアに応用していきましょう。

 

【1】3秒以上つづいて5秒休む曲調


インスリンの最大放出を引き起こすには、

◆音や音楽が最低3間続き、
◆最大5秒間休止する必要がある

この間隔が離れすぎていると、インスリンの分泌は大幅に減少したとのこと。

【2】ロック以外の重厚な音域の曲もいい


85dBの音量で最も強いインスリン反応を引き起こす音楽のジャンルを調べたところ、先ほどのWe will Rock You のような低音の効いたロック音楽がトップ。

・アクション映画『アベンジャーズ』のサウンドトラックがそれに続いた。

【3】クラシック音楽は効かない


・クラシック音楽やギター音楽に対するインスリン反応は、それに比べるとかなり弱かった。

ここで述べられているのは、インシュリン分泌を誘発するかどうかという話。

クラシック音楽については、脳内でセロトニンを増やしたりなど、その他のポジティブな影響があることは間違えありません。

【4】音楽でなくてはならない


・周囲の雑音はインスリン分泌を誘発しません。

・一方、細胞をあるロックの曲に直接さらすと、数分以内にインスリン分泌が誘発される。(注:音源はインプラントの真上でなければならない)

・We Will Rock You は、5分以内にインスリン反応のおよそ70%を引き起こし、15以内にそのすべて100%引き起こした。

・これは健康な人の自然なグルコース誘発インスリン反応に匹敵すると、フッセネガー博士談。

 

 

日常のセルフケアに応用してみよう

 

これまでのことを踏まえて、日常的な健康のために応用していけそうです。

ヘビーメタルなんかも重低音の曲ですよね。しかし、ヘビメタは往々にしてドドドド....とたて続けに重低音が鳴る曲調な気がします。

▶︎3秒以上の重低音がくこと
▶︎5秒間のおみがあること

この法則にはヘビメタは当てはまりにくいと思います。当てはまりそうな曲を思いついた方は、ぜひコメント欄で教えてください!

いろいろと探せば見つかりそうです。とりあえずは、

 


効果が判明している「We will Rock You」と、「アドバンチャーのサントラ」を聴きましょう!

 


「インシュリンの誘発」をうながしたい時は、お食事中に、15分以上は曲を聴いてください。

 


ズーン
とお腹に響くような音環境があれば、最適です。

 

これは低周波サウンドセラピーを実践してきた私の個人的な意見ですが、イヤフォンで聴くよりも、重低音を体感できるように、


スピーカーで聴いた方が、より効果が望める

 

と思います。

また、重低音の音楽を聴き過ぎることは、インシュリンがばんばん出過ぎてしまい、欠乏症に繋がってしまうかも!?と想像してしまいます。

「過ぎたるはなお及ばざるがごとし」という言葉がありますが、これは「ものごとの中庸を尊びましょう」という意味。何事もやり過ぎは良くないですね。

これは健康維持やセルフケアにも大いに当てはまることです。

 

【まとめ】その日の気分で音楽を選ぼう


こちらの論文を発見して、音楽の持つ力に改めて驚かされました。また、私たちの「健康」と「音楽」の新たな関係について科学的な根拠を知ることができて、とても嬉しくなりました。

健康のため、そして心のために、音楽を日常に取り入れることの大切さをあらためて感じます。

今回ご紹介したのはインシュリンの自然な分泌を促す音楽についてでした。勿論、それ以外の音楽にも、私たちの気分を変えてポジティブな影響を与えてくれる力があります。

私たちは音楽と共にいますので、音楽が耳に入ってくるだけで「体の健康にも繋がっているんだな〜」と確信できるようになり、マインドにもよき影響あります。

好きな曲を聴きながら、健やかな毎日をお過ごしくださいね。


*「音楽」と「言葉」の関係について興味深い話です⇨

omichikahori.hatenablog.com



参考論文「ランセット糖尿病と内分泌学
Zhao H, Xue S, Hussherr M-D, Buchmann P, Palma Teixeira A, Fussenegger M: Tuning of cellular insulin release by music for real-​time diabetes control, Lancet Diabetes & Endocrinology, 23 August 2023, doi: external page10.1016/PIIS2213-​8587(23)00153-​5call_made