先日、78歳になる父親がぽつりと言っていたことで、印象に残った言葉がありました。
「若い頃はなんであんなにがんばって儲けようとしていたのかなぁ」
「今となってみれば、そんなにいっぱいのお金がなくっても大丈夫なんだってわかるのだけど」
父が言いたかったことは、お金が大切ではないという意味ではなく、「大切な生命時間の使い方」についてだったのです。
お金を稼ぐ、すなわち仕事にさいてる時間が、生命時間のほとんどを占めているのは、なにか違うんじゃないか?ということです。
戦後から昭和を生き抜いた人だから、働け稼げの時代でした。
父は10年間サラリーマンとして働いた後、30代で起業しましたので、なおさら忙しく働くようになりました。
独立したあとは多忙を極め、夕食を一緒に食べられない日が続いたり、家族と過ごす時間も激減しました。
昨日の父の言葉から、もっと時間的にも気持ち的にも余裕のある生活を選ぶこともできたんだな、それも良かったかもしれないな、という想いも伝わってきたような気がしています。
とはいえ、働くことが好きな父でしたし、3人の子供たちをしっかり育てあげることもできた今だからこそ、「お金を稼ぐ」ことに時間を費やすより「ゆったりした生活」をおくるのもよかったのかな〜と、思えるのかもしれません。
1つのカテゴリに時間をかけすぎないことの大切さ
長く生きている人生の先輩から話しを聞くのはとてもためになります。たしかに、私達はとかく忙しさに流されてしまいがちです。
仕事だけでなく、家事や育児、他人の世話、ボランティア、争い事、など、ついつい一日の時間が何かに急き立てられるように終わってしまうこともありますよね。
仕事などすべきことの他に、ファミリーや友人達との楽しい時間もほしいです。新しいことを学ぶ時間も。それから「自分のためだけの時間」をとることも。
無意識に日々の雑事に流されていくと、知らない間に1日が終わってしまい、どうしてもそういった必要な時間が確保できなくなってしまいます。
セルフコーチング では、ライフイベントを8つ〜12個くらいに分けて、それぞれどのくらい満足しているか?を評価します。
その後、それぞれどんなふうに時間とエネルギーを割り当てたいか?目標やビジョンについて向き合っていきます。
・仕事
・結婚/恋愛/人間関係
・お金/資産
・学び/訓練
・創造性/精神性
・趣味/楽しみ
・健康/美容
・住居/暮らし
人生で取り組む主なことです。
どのくらい満足してるか?時間をかけられているか?を1つ1つ見ていくと、ないがしろになっている分野があるのではないでしょうか。
1つのカテゴリだけに捉われたり、時間を奪われたり、しないように。人生の様々な側面で充足した時間を確保する。
そのためには、1つ1つのカテゴリーごとに目標を掲げることです。それをノートに書いておく。
それをすることで、「8つのカテゴリーを大切にしよう」と今おもったことを、無意識にすっと取り込むことができます。
書かずに「思っただけ」だと、やがて元通りの「流されるような時間の使い方」に戻ってしまうでしょう。
人生のクオリティーを高めるためにも、いろんな人生の側面を充実させていきたいです。