6月の雨の楽しみかた。
それは、紫陽花たちが雨を大喜びして、雨に映えより美しく輝く姿に便乗することです。
この淡いブルーの品種は、日本古来種の “姫あじさい” 。 明月院では姫あじさいOnlyが群生していて、その美しさに魅せられます。
鎌倉のどのお寺より素晴らしい風景です。
実はこれ、あじさい職人たちの腕によるものなんです(後述しますね)。
まだ色のついていない白っぽいツボミから、紫陽花の物語がはじまります。
この写真を撮影した6月第一周目ころには、色のついていないツボミがようやく花の形になってきて、うっすらと水色に色づきつつあります。
これから段々と、淡い青になって咲きほこり、そのあと、日ごとに青さを増していきます。
来週あたりは満開になり、青空のように美しいカラーになることでしょう。
そして、最後には紺碧の深海のような、濃いブルーに変わり、そして大地に戻っていくのです。
その頃にまた、深いロイヤルブルーの美姿を撮らせてもらいたいな。
まだまだ白っぽいベイビーブルー達、ありがとう。
これからより鮮やかになってゆくんだね。イメージが膨らんできます。
青空のカラーになって、そして紺碧の海のカラーへと成熟してゆく、そんな君達についてゆくよ〜。
今はまだ全体的にこんな風に淡い感じの色づきです。どの段階でも、楽しめます、美しいです。
明月院のベイビーブルーの紫陽花たちが、雨の楽しみかたを教えてくれました。
明月院の“姫あじさい”の植栽は格が違う
「あじさいといえば鎌倉」と言わしめたのは、間違えなくこの明月院の紫陽花たち。
テレビ特集でもここ明月院の紫陽花をお手入れしている専門の職人が取り上げられました。アジサイ職人たちの1年間の作業工程は、想像していたより大変で専門的でした。
すごく大切に育てている様子、舞台裏のご苦労などがわかり、こうして毎年美しい紫陽花の群生を見せてもらえることに感謝の念がわいてきました。
弱った株は掘り起こして奥の「おやすみどころ」に集めて、元気に回復するまで特別にケアしていました。
空いた場所には、その場所にぴったりくる寸法でその場所にふさわしい元気な株を植えて、紫陽花シーズンに備えます。
ただ単に植えているだけでは、写真の様に下の方から上の方まで立体的に花を咲かせることはできません。
(写真で、下の方から上の方まで、花がついているのを改めてチェックしてみて😉)
タイミングを見計らって剪定(カット)。花芽を切ってしまったら、来年その枝には紫陽花の花が咲かなくなってしまうのです。
花後の選定が非常に重要で、来年の群生の見栄えに大きく影響するという。職人技ここにあり!
あじさい余談:
明月院のアジサイ人気に便乗して、ビジネス寺💰がたくさんの紫陽花をバンバン植え始めました。色はバラバラ。植栽に情緒がない。手入れが行き届いてない。
ただ単に、「数多く植えりゃアジサイ寺として名声を勝ち取れるだろう」という魂胆!?がめっちゃ滲み出ている。
明月院の紫陽花を見慣れている人がそこを訪れたら、「ぶつけ仕事やな〜」ということが一目瞭然でわかるのでは。
でも紫陽花に悪も善も名誉もないのですよね。
愛でて楽しめたらそれでいい♪