大道ブログ

気持ちいい心でいたい私のWell-Being日誌

板にいろんな木目が出るのはなぜ?樹齢200年の一枚板をテーブルにします

新しいサロンに置く大きな木のテーブルを作ってもらうため、木材を選びにいってきました。町のはずれの広大な土地にある材木屋さんです。

そこの社長さんに、樹木の木目模様に関するとても興味深いお話をうかがったので、シェアします。

木のテーブルにご興味のある方、植物や自然が好きな方、新サロン早く行きたいなとワクワクの方、に読んでいただきたい記事です。

 

私が選んだ木の板

 

紀伊半島から入荷したばかりだという木材の山、初めて目にしました。

山積みになった材木の中から作業員さん達が重たい板を一枚づつおろしてきて、じっくりと見せてくださいました。

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どれも樹齢2〜300年(かそれ以上)の杉の木からとられた立派な板です。年輪がくっきりしてるもの、節目があるもの、いろいろな表情のものがあります。

材木の山積みからおろされてきた、7枚目の板を目にした瞬間に「これだ!」とひらめきました!

そう言おうとしたら、私が言葉にする前に、材木屋の70代社長さんが、「こりゃいい」と言ってその木をなでました。

「こりゃ、とっても素直な樹だよ」と。

 

板にいろんな木目が出るのはなぜ?

 

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北側斜面に生えていた樹木の木目

社長さんは、カットされた木材を見ながら一枚一枚の樹の特徴を語ってくれました。

そのお話しは、私にとってはとても興味深いものでした。

南側に面したところに生えていた樹と、北側に面したところに生えていた樹では、まったく違うというのです。

品質としての「樹」という観点からいうと、北側に生えてる樹の方が高品質という位置付けになるそうです。

それはなぜかというと、成長が遅いので年輪がギュッとつまってるから。

上の写真の木が北側に生えていた樹木です。天然の模様が「静か」なのがわかります。

一方、南側に面したところに生えてた樹は、成長が早いためにギュッとひきしまっていないのだとか。

それに何より、南の陽をうけていますから、太陽の光をいっぱいに浴びて「枝」もいっぱい増えます。すると、縦にカットした時に節目(丸い目のような模様)がいっぱい入ってしまうのです。下の写真は南側に生えていた木です。

こちら↓の写真の板は、南側に生えていた木です。

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南側の斜面に生えていた杉の木

これらの材木は、紀伊半島に所在する山1つ分を所持している製材所さんのところから入荷したもの。

ここでは「すばらしい名木がとれる」ということで、その地で生息する樹木について、いろいろな話しをしてくださいました。

良い樹木は良い土壌で育つ、紀伊半島の良質な樹

 

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紀伊山地の霊場と参詣道

紀伊半島は、本州の太平洋側に突出している日本最大の半島です。関西の南部にあたる地域ですね。

広大な海岸線や原生林地帯、国定・国立公園などがあって、ヨーロッパからの観光客も多く訪れる場所。

参詣道がありますので、巡礼のため山歩きをしたり温泉に入ったりできる、自然豊かな土地です。

そして、紀伊半島には「中央構造線」と呼ばれる断層が走っています。紀ノ川平野と 和泉山脈の境をはしる大断層のこと。

中部地方から九州地方にまで延びている断層で、和歌山県から四国にかけての部分が、よく動く活断層だとい われています。(ちなみに、前回の活動から2000年ほどたっている)

それで...

その大断層を境にして、北側に位置する土地は、痩せ地で、ほとんどが岩盤でできているため、木がちゃんと育たないのだとか。(特に、四国の北の方の岩盤地帯は×)

断層を境にして、土壌が違うのはなぜなのか!?は聞けませんでしたが知りたいです。

名木が採れるのは、平地からもっと奥に入った山の中。断層を境に南側です。非常に土地が肥えているからだ、ということでした。

良い樹木は、良い土壌で育つのだ」と、力説しておられました。

私が「新サロンのテーブルはこれだ!」と直感的に思った木材は、反対側の肥えた良い土壌で育った、樹齢数百年の大木です。

人が通るところに生えていたら、しめ縄をしめられ大切にされていたことでしょう。

 

樹齢200年の一枚板をテーブルにします

 

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こちらも良質で素敵な一枚板

実は、この材木屋さんに行く前は「1枚板は高額だから、細い木を2列に繋ぎあわせる形のテーブルにした方が安いですよ」と、紹介してくれた人に言われていました。

ところが、材木屋の社長であるおじぃちゃんが、私が「これ」と選んだ一枚板に対して、提示してくれた金額は、「アッ!?」と驚くほど安かったんです!

紹介者の人は、いつももっと高額で買っていたので、目が点になっていました。

私が社長と同じ目をもって木を選んでいたから!?社長さんが夢中でしてくれた樹木の話しに、メモをとりつつ目を輝かせながら聞き入っていたからか!?

「セラピールームの机も、こんな自然なカーブのついた木だったら素敵だろうな〜」と、1人でつぶやいていたら、「じゃ、こっちも持っていきなさい。これはおそらくあなたがテーブルに選んだ木材と同一の樹からとれたもので、樹の先端側の細いところ。これうんと安くしてあげるから!」というオファーをくださったんです!

1枚板なんて値段的にも手が届かないだろうから、継ぎ合わせの木を探しに行ったのに、なんと!テーブルの木と、セラピールーム机の小さめの木、どちらも1枚板で激安で入手できてしまいました!

新しいサロンで使う木のテーブルは、樹齢200年越えの一枚板で大工さんに作っていただきます。

お店で買えば大変に高価な一枚板のテーブルも、大工さんの手作りならば格安になるんです。

しめ縄をしめられるほどの樹齢の一枚板でできたテーブルは重厚感があり、気持ちがどっしりと「今ここ」にあることを促してくれます。

そんなテーブルを囲ってサロンを訪れた皆さまとご一緒に、美味しい物をたべたり飲んだり、素晴しき学びを共有したり、そんな日が待ち遠しいです!