スペインの物語をシェアします。
スペインに長く住んでいた自然療法の巨匠であるラファエルDO.が、 お花見にお連れした時に、桜の木の下で話してくれました。
アーモンドの花にまつわる スペインの物語です。アーモンドの花は、桜にとてもよく似ている白いお花です。
スペインの王子様の物語
スペインのある王子さまが年頃になったとき、お妃を迎えることになりました。
王子の住むスペイン南部の候補にあがった娘たちが、次々に王子に引き合わせられました。
お妃候補の娘たちはみな美しく高貴な女性ばかりです。
ところが、王子はなかなかお妃を選べずにいました。
南部にはもうお見合い相手になりそうな娘はいません。しかたがないのである日、東の国の妃候補と お見合いをすることになりました。
王子は一目みて東の国の妃候補の娘に恋心を抱きました。
ところが、その娘は 「私は真っ白な雪が見たいの」 「雪があるところに住みたいから、南の国には嫁ぎたくない」 というのです。
スペイン南部には雪は降りません。
王子は何日も何日も悩み、どうにかして東の国の姫を妃として 迎えられないか、と考え続けました。
とうとう王子はあることを思いつき、姫にプロポーズをするために東の国まででかけてゆきました。
「どうぞ僕と結婚してください」
「あなたの望む真っ白な美しい風景をみせて差し上げます」
「お見せします、さぁ一緒にいきましょう」
王子の国までいっしょに行った姫がそこに見たものは、 真っ白な大地と木々に咲きほこる真っ白な花々でした。
それはそれは美しい白一色の光景に、姫は大喜びしました。
王子が見せてあげた風景は、白く可憐なアーモンドの花と、真っ白な花びらで覆われた春の大地。
自分の国には、雪は降らないけれど、真っ白なアーモンドの花がある。
2人はめでたく結婚し、毎年初春には真っ白な美しい景色を 末永く、末永く、楽しみましたとさ。
まるで王子様とお妃様のようなお二人です
素敵な笑顔と美しい桜。
お花見にお連れした時の2人のショットです。
[左] ラファエル・ヴァン・アッシェDO.
[右] マーゴット・ザイチェックMD.