大道ブログ

気持ちいい心でいたい私のWell-Being日誌

通訳者をリスペクトする講師とだけ仕事したい国際セミナー主宰の流儀

当社エコボディーネイチャーでは、欧米の卓越した講師を日本に招聘して、医師や治療家のための国際セミナーを主宰しています。

外国人の方とのコラボイベントにおいて、通訳さんを含むチームの大切さをいつも痛感します。そのことについて語らせてください。

今月は、イタリアの貴公子、若きドクター・オブ・オステオパシーのによる、国際セミナーを開催しました。パオロ先生は、筋膜システムの専門家であるオステオパスDr.です。

治療を施したり教えたりするだけに留まらず、医学誌に論文を投稿したり、軟組織その他の人体の研究を重ね、それを論文として世に出し続けておられます。

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パオロ先生と幸田さん

今回は、網の目状に身体の中をはしっている筋膜のツレを、人体が望む方向へと解き放ち、治癒させる「アンワインディング」というオステオパシー技術と、靭帯への治療法のレクチャーでした。

講義の中にはすごく難しい単語がいっぱい出てきます!

より参加者の方々のためになる、外人講師による国際セミナーを開催するには、「最高の通訳者」が不可欠です。

ですので、講師から来日可能なだいたいのスケジュールを聞いたら、まずすることは“通訳さんの確保”です。

通訳さんが確保できなかったら、講師の来日を別の日程に変えてもらえるようにお願いします。そのくらい、誰が通訳をするか?は重要なのです。

解剖学や生理学などの一般人が使わないような単語が沢山出てきます。普通の通訳さん達にもなじみの薄い単語です。

1つの骨の中にも、いろいろな部位があり、それぞれ名前が違うので、身体の中を表す単語は、おおげさかもしれないけれど天文学的な数字です。

それをいとも簡単に訳してしまう人は、自らも人の身体に関わっていたり、深く学んでいる方でないと難しいです。

パオロ先生のパートナーは、幸田さんです(写真右)。幸田さんは患者さんへの施術もしておられますが、とにかくオステオパシーやボディーワークその他の国際セミナーの通訳や、海外遠征での通訳を沢山こなしてきたかたです。

大手の通訳会社に依頼すると素晴らしい英語力の方が来てくれます。しかし、細かい解剖生理の用語まで訳せる人はほぼいません。

自らも治療家である通訳さんは、非常に貴重でありがたい存在です。

通訳者をリスペクトする講師とだけ仕事したい


話しは変わりますが、はるか昔に、こんな一件がありました。

それは、「どうしても」と、知人から紹介されたアメリカ人講師を日本に呼びセミナーを開催した時のことです。

その方は、世間話をしている時にこんな事を言ったんです。「通訳なんて、ただ言ったことを繰り返してるに過ぎない」と。

昔は、その人も通訳を職業としていた時期もあったそうで、「昔はそんなことしかできなかった」みたいな内容の話しをしていました。

それを聞いた私は「何かの間違えか?」と思ったので、何度か聞き返してみました。しかし、何度聞いてもまるで通訳さんを蔑んだような言い回しは変わりません。

「そんな想いで通訳を挟んで講義していたのか」と、とても残念な気持になってしまった事を今でもはっきり覚えています。

世の中に貢献したい、1つの「何か」をお届けする時、1人では難しいです。

“届けたい”というビジョンや想いを運ぶには、他者とのチームワークが必要です。

自分1人がスゴくて、他のチームメンバーをバカにし蔑むような人は、一緒に仕事をする気持にはなれません。

その講師を日本にお呼びするのは、即刻打ち切りにしましたよ。

通訳さんにも失礼です。

そしてなにより、その「場」の雰囲気がわたしが皆様に“お届けしたい”と思っていることとは、違ったものになってしまいます。

国際セミナー主宰の流儀

 

国際セミナーを主宰することは、奇跡を起こすことに似ているとさえ思うのです。

卓越した専門家が遠路はるばる日本まで来るためにスケジュールを開けてくれる。スーパー通訳さんの日程が確保できている。ベストな会場を押さえられている。そして、参加したい人々が存在していている。

これらが全て合致していて、スムーズに事が運ぶとき、それを「奇跡」と呼んでもいいのではないか!?と思えてなりません。

このような奇跡は、「お互いを尊重し合っているチーム」に必ず起るものなのです。

だから、どんなに人気講師であっても著名人であっても、チームにリスペクトの心がない人は、お断りするというポリシー。自然に繋がれた人たちと絆でつながりイベントを提供しています。

これからも、集う人たちが心から楽しめるプロジェクトを手がけていきたいです。