老猫がかかえがちな問題についての話題です。前半は我が家の老猫の現状について。後半で獣医師から聞いた解決策をシェアしますね。
19歳になった猫のキリは、人間の年齢に換算すると93歳。 食欲旺盛で、3匹の犬を従え女王として活発に暮らしているキリですが、やはり老猫特有の問題は出てきます。
現在は2つあって、1つは「ご飯もらってない!」という主張がヒドいこと。
もう1つは排尿の問題です。
ホリスティック獣医師の先生に相談したところ、老猫のケアーについてとても有用なアドバイスをいただきましたので、この記事にたどり着いた皆様にも共有させていただきたいと思います。
目から鱗のアドバイスをいただき、私の認識が間違っていたことに気づけました。猫さんと暮らす方はぜひぜひ読んでいただけたら嬉しいです。
引っ越し7回経験した「窓辺のキリちゃん」シリーズの写真と共にお届けします。
老猫あるある:ご飯!ご飯!と騒ぐ
とーっても元気いっぱいで自己主張の激しいキリちゃんですから、「お腹すいたぁ〜!」攻撃は、それはそれはものすごいのです。
しかも、昨年くらいからご飯の時間だけでなく、昼寝から目覚めるとまっさきに「ごはんもらってないぃぃ!」と大きな声で訴えてくるようになりました。
昔よりも睡眠時間がさらに増えましたが、物音で目覚めたりすると、その度に大声で「まだご飯もらってないしぃ!」と言うのです。(耳が遠いので声がめちゃくちゃ大きいんです)
これ友人宅の99歳のお婆ちゃんと同じじゃない?そのお婆ちゃんも一日に何度か「ご飯もらったかね」と家族に主張していましたが、キリちゃんもそれに似た症状なのかしら?と思っていました。(←間違えだとわかりました後述します)
認知症の為のホメオパシー製剤を与えると、1〜2日くらいはマシになりますが、またすぐに元に逆戻り。「ご飯!ご飯!」と叫んでしまいます。
老猫あるある:関節痛でトイレに入れない
もう1つの問題である排尿ですが、ほとんどの猫さんは歳をとると加齢性の慢性腎不全による腎臓からの排泄障害がおこります。
お水を大量に飲み、大量におしっこを出します。
また、目が悪くて見えなくなったり、足腰の関節が弱ったりで、段差があるトイレの中に入れなくなる子もいます。
キリちゃんもトイレに入れなくなってしまいました。ここ最近はトイレのそばに敷き詰めた犬用のトイレシートの上で用を足しています。関節が曲げずらいらしく、立ちションのスタイルです。
排尿量や回数が多いので大変です。
トイレに入ってもらいたい場合は、「よいしょ」と痛い思いをして登らなくてもいいように、老猫でも関節に負担をかけず簡単にトイレに入れるように工夫するといいですね。
例えば、板を渡して坂道を登るように入る形にしてあげたり、もしくは、手製の低め階段を作って入り口に添えてあげるとトイレで用をたせるようになるかもしれません。
我が家の場合は、犬部屋にビニールカーペットを敷き詰めてあり、その部屋のかた隅に猫のトイレがあるため、ちょっとぐらい失敗しても大丈夫なため、犬トイレシートを敷き詰める形にしています。
(追記:この数年後、階段のある家に引っ越したら関節痛が治りました!キリにとって8回目の引っ越し。普通に猫トイレ使えるようになったのです)
獣医師からのアドバイスに目から鱗が落ちる
ここから先は、ホリスティック獣医師の先生から聞いたアドバイスです。
キリが抱えるこれらの2つの問題(症状)は、どちらも同じところからきている事が、先生からのアドバイスでわかりました。
我が家の場合は手作り食を与えていますので、老猫に必要な栄養素をもう少し多めに加えることにしました。
下記に老猫の食養生についてまとめてみますね。
元々、猫は脂肪から糖を作りやすいため、犬の2倍の脂肪分が必要だと言う事は、以前の記事に書きました。
キーとなる栄養素は「必須脂肪酸」だそうです。
必須脂肪酸の摂取は、腎臓機能を長持ちさせるので、
腎不全の猫に与える食事では脂肪分は全体の20%が目安。
(通常高齢食では14~16%程度)
ほとんどの飼い主が、人間と同じ感覚で猫の餌を考えていたりするので、脂肪が足りなさ過ぎてしまうんです、との指摘がありました。
猫の体は、ヒトよりも脂肪の要求量が多いので「油が足りてない猫ちゃんが結構多いんです」との事でした。
また、腎臓が弱くなった老猫の場合、食事の間隔が空いていると、ちゃんと食べていてもエネルギー不足になり、血糖の代謝に異常が出てきてしまうのだそうです。
ですので、食事の間隔が空く場合は小さじ1杯のオイルを与えると良いそうです。(オイルの種類は下記参照)
これらを実行したところ「ご飯もらってない!」攻撃が激減しました。
この事から、これまで「もらってない!」と言っていたのではなく、「油が足りないよぉ!」とか「血糖値が下がっちゃったよぉ」と主張していたのだということがわかりました。
認知症あつかいしてゴメンねキリちゃん!
腎臓が弱くなった老猫の食事まとめ
🐈 腎不全の場合、小量ずつ食事を与え、回数を多くする方が良い
🐈人間の都合で 食事の時間が空く場合(夜寝ている間、留守番中、8時間以上)、 その前に脂肪分を与える
🐈 亜麻仁油だけでは組成的に足りないので、オリーブ油、菜種油など、ビタミンEを多く含む良い油を与える。小さじ1杯くらい。
🐈 上記の油に加えて数日おきに魚油(EPA)と両方与えてもよい。
🐈 腎不全用の療法食は脂肪分が20%が目安。 (腎不全ではない通常高齢食では14~16%程度)
🐈 キャットフードを与えている場合は、添加物の少ない腎不全用の療法食を使用した方が良い。
ビタミンEは抗酸化物質でもあります
ビタミンEは抗酸化物質ですので、体の中が錆びる(老化)のを防いでくれる効果もあります。
栄養素として必要プラス、フリーラジカル対策として老化を減らしてくれるので、老猫には一石二鳥。必要ですね。
キリちゃんは、先生から処方してもらったホメオパシー製剤で腎臓のケアー中です。
ますます女王として君臨しそうな勢いで、元気にしております!
老猫の「慢性腎不全による排尿問題」と「ご飯ちょうだい攻撃」を緩和させるためのお食事ケアーについて、獣医師の先生から教えてもらったことを、猫を愛する皆様にシェアーさせていただきました。
親バカまる出しの、ヒストリー・オブ “窓辺のキリちゃん” シリーズの写真も見てくださってありがとうございました!
(最後の写真は19歳ごく最近 撮った写真。真っ白ふわふわな胸毛、若々しくエネルギッシュです。)
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